ビジネス実務法務検定試験 2級 合格体験記
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第59回のビジネス実務法務検定試験2級を受験し、無事に合格できたので記録を残しておきます。IBT方式(自宅受験)で受けました。
なお、この記事は受験後に書いたものです。試験の制度や出題内容はその後変更になっている可能性があるので、最新情報は必ず公式サイトで確認してください。
受験日
2026年7月4日に、第59回 ビジネス実務法務検定試験2級を、IBT方式で受験しました。第59回の試験期間は6月18日〜7月6日で、この期間内で予約が取れれば、好きな日時を選んで自宅から受験できます。
検定の概要
ビジネス実務法務検定試験は、東京商工会議所(および各地の商工会議所)が実施する検定です。法務部門だけでなく、営業・販売・総務・人事など、あらゆる職種で必要とされるビジネスに関する法律知識を確認できる試験として位置づけられています。3級・2級・1級があり、2級に合格すると「ビジネス法務エキスパート®」を名乗れます。
| 項目 | 内容(2級) |
|---|---|
| 受験料 | 7,700円(税込)。CBTは別途利用料2,200円 |
| 試験時間 | 90分 |
| 出題 | 多肢選択式40問 |
| 合格基準 | 100点満点中70点以上 |
| 合格率 | おおむね30〜43%(2023年度の出題形式変更以降。下記グラフ参照) |
| 受験方式 | IBT(自宅・会社等)・CBT(テストセンター)、年2回(6〜7月・10〜11月) |
(2026年7月時点の公式サイトの情報です)
受験方式(IBT・CBT)
自宅などから受けるIBTと、テストセンターで受けるCBTの2方式があります。試験内容は同じで、CBTを選ぶと利用料2,200円が別途かかります。どちらも即日で合否がわかります。私は追加費用のかからないIBTを自宅で受けました。
合格率の推移
東京商工会議所は各回の実施結果データを公表しています。そこに載っている2級・3級の合格率(実受験者ベース)の推移が次のグラフです。
| 回(実施時期) | 2級 | 3級 |
|---|---|---|
| 第58回(2025年10〜11月) | 43.3% | 38.3% |
| 第57回(2025年6〜7月) | 35.4% | 57.6% |
| 第56回(2024年10〜11月) | 41.9% | 46.3% |
| 第55回(2024年6〜7月) | 33.5% | 40.4% |
| 第54回(2023年10〜11月) | 38.7% | 53.2% |
| 第53回(2023年6〜7月) | 29.2% | 47.8% |
| 第52回(2022年10〜11月) | 50.6% | 80.3% |
| 第51回(2022年6〜7月) | 52.9% | 86.7% |
| 第50回(2021年10〜11月) | 62.9% | 89.1% |
| 第49回(2021年6〜7月) | 68.4% | 87.3% |
(公式サイトの実施結果データおよびWebアーカイブより。実受験者ベース)
グラフを見ると一目瞭然ですが、2級の合格率は2023年度(第53回)を境に大きく下がっています。IBT・CBT導入直後の第49〜52回は5〜7割前後(第49回は68.4%)と高かったのが、出題形式が変更された第53回以降はおおむね30〜43%まで落ち込みました。3級も同様に、8割台から4〜5割台へと下がっています。現行形式は、以前のイメージよりもしっかり対策が必要な試験だといえます。
受験資格
受験資格に制限はなく、誰でも受けられます。3級を飛ばして2級から受験することも、2・3級を併願することも可能です。
合格基準
合格基準は100点満点中70点以上です。知的財産管理技能検定2級の80%と比べると基準はやや緩めですが、前述のとおり出題形式の変更で難化しているため、油断はできません。
出題範囲
公式サイトでは、2級の出題範囲を次のように説明しています。
3級の範囲および2級公式テキスト(2026年度版)の基礎知識と、それを理解した上での応用力を問います。
(公式サイト・受験案内より)
その公式テキストは、序章と全16章で構成されています。そして成績表では、この章立てが次の6分野に整理されています。分野ごとに、対応する章を並べると次のようになります。
| 分野 | 対応する章 |
|---|---|
| 1. 企業取引(契約)にかかわる分野 | 序章 ビジネス法務とは/第1章 企業取引・契約にかかわる法務/第16章 国際法務(渉外法務) |
| 2. 企業財産の管理にかかわる分野 | 第2章 企業財産の管理と法務 |
| 3. 企業活動に関する法規制にかかわる分野 | 第3章 企業間取引にかかわる法規制/第4章 消費者との取引にかかわる法規制/第5章 情報の管理と活用にかかわる法規制/第6章 デジタル社会と法律/第7章 広告・表示等に関する法規制/第8章 金融・証券業等に関する法規制/第15章 企業活動と地域社会・行政等とのかかわり |
| 4. 債権の管理と回収にかかわる分野 | 第9章 債権の担保/第10章 債権の回収/第11章 債務者の倒産への対応 |
| 5. 法的紛争等の予防と対応にかかわる分野 | 第12章 法的紛争等の予防と対応 |
| 6. 企業(会社)の組織にかかわる分野 | 第13章 株式会社の組織と運営/第14章 企業と従業員の関係 |
こうして並べると、民法(契約・債権)や会社法だけでなく、独占禁止法・消費者関連法・情報関連法・金融商品取引法・労働法・国際法務など、非常に幅広い法分野が対象になっているのがわかります。分野3「企業活動に関する法規制」が7章分ともっとも守備範囲が広く、ここで初めて見る法律に出くわしやすい印象でした。なお、知的財産法にかかわる部分は知的財産管理技能検定やビジネス著作権検定の勉強とも重なります。
難易度・所感
実際に受けてみると、予想より難しい内容でした。スタディングや市販の問題集では問われていない法律や、新しく施行された法律・新しいガイドラインなどをもとにした問題が多数出題された印象です。問題文・選択肢も、模擬問題などと比べると長文が多い印象でした。
スタディングと問題集をほぼ100%正答できる状態まで仕上げていても、それだけでは解けない問題が多く、解いている最中は合格できているか不安でした。振り返ると、公式問題集などにも手を広げておくと、より安心できたかもしれません。
勉強方法
スタディング
勉強はスタディングのビジネス実務法務検定試験講座の「2級・3級セットコース」だけで進めました。本を開いて机に向かうのが苦手なので、動画中心で学べるスタディングは自分に合っています。
1月に無料講座で少し触れたあと一度中断し、本格的に始めたのは知的財産管理技能検定2級を受け終えた3月中旬からです。そこから試験日まで、約3か月半かけて取り組みました。
進め方はシンプルで、毎日、講義動画を視聴し、「スマート問題集」(確認問題)を解く。さらにスタディングには復習機能があるので、それも毎日回しました。これを続けて、最終的にはスタディングの問題を正答率ほぼ100%まで仕上げました。
3級・2級セットコースですが、3級はスタディングでの学習にとどめて受験はせず、2級のみを受験しています。

学習レポートによると、総学習時間は63時間50分30秒でした。
一問一答エクスプレス
スタディングを補う問題演習として、この一問一答形式の問題集を使いました。
2026年度版 ビジネス実務法務検定試験® 一問一答エクスプレス 2級
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一問一答形式で、区切りがよくすぐに中断できるのが気に入りました。560問ほど収録されています。スタディングと解き比べるとわかりますが、スタディングでは問われない問題も多く含まれ、互いに補完し合える内容でした(逆に、スタディングにあってこちらにない論点もあります)。こちらもほぼ100%正答できるまで解きました。スタディングを終えたあとに始めたので、初回から8割以上は正答できています。
一問一答なので本番の多肢選択式とは形式が違いますが、実際の試験は選択肢ごとに正誤を問う問題がほとんどなので、対策としては問題ないと感じました。
公式問題集
公式問題集もあります。「デジタル学習アプリ対応」とうたわれているのが気になり、勉強を始めて初期に3級のものを入手しました。
ビジネス実務法務検定試験®2級公式問題集〈2026年度版〉
東京商工会議所 編
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ただ、このデジタル学習アプリはあまり良いアプリとは言えませんでした。本ごとに異なるアクティベーションコードが付いていて、期限内に登録する必要があるうえ、登録後も利用登録日から1年間という利用期限があります。肝心のWebアプリの中身は問題集と同じ問題が入っているだけで、問題集に載っている解説がアプリ上では確認できません。結局アプリは使わず、問題集自体も使わずに2級の勉強に進みました。
試験当日(IBT)
IBT方式なので、自宅のノートパソコン(MacBook)から受験しました。Webカメラ1台を使う試験です。試験時間は90分で、70分ほどで解き終え、残りは見直しにあてました。
受験環境の準備
公式には、部屋の周囲をどこまで片づければよいかの説明がほとんどありません(「家財などの撤去は不要」との案内はあります)。ただ、本棚などは見えないように指摘された、という体験談を見かけたので、念のため本棚には布をかけておきました。
本人確認・環境確認の流れ
試験開始前に、試験委員(監督者)による本人確認と受験環境の確認があります。受験時には、次のような確認・作業がありました(順番は前後しているかもしれません)。
- カメラに身分証を提示して本人確認
- カメラを使って、部屋の周囲(360度)や机の上などを映して見せる
- スマートフォンのインカメラを使って、ノートパソコンのカメラ周辺(画面の周辺)を映して見せる
- そのままスマートフォンをカメラに提示しながら、電源を切るところを見せる
- 画面共有で、パソコンにほかのアプリが起動していないかなどのチェックを受ける(指示どおりに操作した)
チェックが終わると、それ以降は会話が発生せず、そのまま試験に進みます。もし試験中に問題が起きた場合は、試験画面内のチャットでやり取りできるほか、チャットが使えないときはカメラ越しに会話することもできるようでした。
結果
得点は100点満点中80点で、合格基準の70点を上回り合格できました。

もっとも、スタディングと一問一答をほぼ100%正答できるまで仕上げていても、本番では歯が立たない問題が数多くありました。解いている最中は合格できたのか見当もつかないほどで、それくらい手ごわい問題が多かった、というのが正直な感想です。
合格証はデジタル形式です。受験に使った Excert のサイトから、成績書や証明書(デジタル合格証)をダウンロードできます。紙の合格証がほしい場合は、有償で発行を申し込むこともできます。